ごきげんよう。カッパウロです。
パニック障害、私も持っていますのよ。
今はもうだいぶよくなって、ヘイヘイヘーイと余裕がありますが。
一時は、「どうするの!? どうなっちゃうの私!?」と不安でいっぱいでした。
ズドーーンと沈んでいましたね。
でもよくなりましたよ!
不安の最中の方もいらっしゃるかと思いますが、一緒に理解を深めて、一緒に落ち着きましょうね。
分類上の「パニック障害」という病
「パニック障害」は、心の病の分類で「不安障害」という疾病グループに属する病気です。
以前は「不安神経症」と呼ばれていましたが、1980年に「パニック障害」という診断名に変わりました。
そもそもが「不安障害」の一種ですから、何かしらの不安や恐怖心が自分の中にあり、それがひどくなって日常生活に支障が出てきてしまうというものです。
原因としてはどうやら心理的なものではなくて、生物学的な原因である可能性が高いと考えられているようです。
脳内の神経伝達物質の働きによるものだということです。
だから心が弱いとか、性格とかの問題ではありませんし、叱咤激励や気合いでなんとかなるものでもありません。
パニック発作が出ると、身悶えするほどの不安に襲われます。
私は何がなんだかわからずに、怒涛のパニック状態の中で、自分が発狂してしまうのではないかという気にさえなりました。
たぶんなったことの無い健康な人には想像もできないでしょう。
パニック障害の患者さんの負担というのは、発作時の苦しみだけではありません。
私ももちろん経験者ですので、苦痛や苦悩、社会的な生きづらさ、障害など、社会生活の中での苦労、その大変さは承知しているつもりです。
あの、じわじわと行動に制限がかけられていく感覚。
もう嫌ですよね。
「悪循環」と「慢性化」が怖いところ
何が怖ろしいかというと、「悪循環」と「慢性化」じゃないでしょうか。
私の場合は自動車の運転で、高速道路・トンネル・橋あたりがダメなポイントなのですが、前ぶれも無く激しいパニック発作が起きていました。
心臓バクバク、手ブルブル、視線定まらず、意識フワフワ、脳内デンジャー警報鳴りっぱなし、な状態ですよ。
発作は長くても数分でおさまって落ち着くのですが、それを何度か繰り返すと、その後は発作はおさまっているのに発作を怖がるようになるんですね。
発作を怖がる心があるので、不安が付きまとってきます。
「また発作が出るんじゃないかしら」
「事故って死ぬんじゃなかろうか」
「他人様に迷惑かけてしまう。最悪、交通事故に巻き込んでしまうのでは…」
「私、おかしくなっちゃうんじゃないの…?」
そういった「予期不安」が出てきます。
そんな状態でぐるぐるしていると、だんだんパニック発作が出そうな場所や状況を避けるようになっていきます。
私は高速道路を運転できなくなってしまいましたし、人によっては電車や飛行機に乗れなくなる人、人混みに出られなくなる人、その人によって条件はさまざまですが、苦手なシチュエーションにとてもひとりでは乗り込めなくなってしまいます。
この各々の苦手状況に対する恐怖を「広場恐怖」といいますが、予期不安や広場恐怖がひどくなると、もう外出すらできなくなってしまったり、押し潰されてうつ状態におちいってしまうこともあります。
パニックを避けようとすると不安を固定化して広場恐怖となってしまうこと。
それが慢性化するとうつ病やひきこもり状態にもなりかねないということ。
そういう経過もあるので怖いですよね。
「パニック障害」は治療できるの?
で・す・が、現在は幸いにもパニック障害によく効く薬が開発されています。
主な薬物治療ですと、抗うつ薬のSSRIとベンゾジアゼピン系の抗不安薬の併用ですかね。
高い効果が認められているようです。
そしてこれに精神療法を組み合わせていきます。
薬ではできない心理面の治療です。
考え方・とらえ方の「ゆがみ」を修正し、思い込みを正し、不安や恐怖を克服できるようにしていきます。
薬の力を借りつつ、メンタル面の修正&強化もすることで、より高い治療効果が期待できます。
私もSSRIで劇的に広場恐怖が軽減しました。
→「アレ? なんか今日大丈夫だぞ? 怖くないかも。薬効いてきたんだね」となりました。
そうなると気分も乗って、余裕も生まれます。
→「いけるいける! よくなってきてる! うっほおおおー!」アゲアゲです。
徐々に不安と闘えるようになっていきますよ!
→「来いや、苦手シチュエーション! 来ないのか!? じゃあこちらから行ってやる! いくぞオラァ!」…なんだその強気ww。
まずは敵を知ろう! 勉強しましょう!
自己流だったり、精神論で何とかしようとするのはよくないです。
症状の悪化を防ぐには、そして根本からパニック障害を改善しようとするならば、まずは治療をしっかりしましょう。
それとともに、日々の生活の中でできることもありますので、知識を得ましょう。
生活習慣を見直す、メンタルケアを意識する、そういったことも重要なのです。
疲れをためない、睡眠不足にならない、ストレスと上手に付き合う、酒やタバコ、カフェインの過剰摂取を控える…それだけでも違いますから。
患者さんも支える家族も治療と同時に知識・理解を得ていきましょう。
私も通院時は病院にあったパンフレットやインターネット、図書館の本を参考にしていました。
知識があって理解があれば、病気が悪化するようなことをしなくなりますから、当然よい方向に進みますよね。
あんまり重く考える必要はないかと思いますよ。
ただ正しい知識、正しい理解を得て、正しくパニック障害と向き合うだけです。
一発でドンと治るものではないのですから、そういう姿勢で向き合っていきましょうね。
大丈夫ですよ、きっとよくなりますって!